『SHE SAID / シー・セッド その名を暴け』についてと感想。
作品概要
邦題:SHE SAID / シー・セッド その名を暴け
原題:She Said
監督:マリア・シュラーダー
脚本:レベッカ・レンキェヴィチ
ジャンル:ドラマ
制作国:アメリカ
あらすじ
これは世界中で社会現象となった”性犯罪告発運動“=#MeToo 運動を爆発させ、正に社会を動かした記者と女性たちの実話であり、真実を追求したジャーナリストの物語。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『ロード・オブ・ザ・リング』『恋に落ちたシェイクスピア』『英国王のスピーチ』…数々の名作を手掛け、ハリウッドで“神”とも呼ばれた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの何十年にもわたる性的暴行事件を告発したその記事は、映画業界や国を超えて世界中の性犯罪、セクシャルハラスメントの被害の声を促した。
Filmarks「SHE SAID / シー・セッド その名を暴け」より
登場人物
ミーガン・トゥーイー
ニューヨークタイムズ紙の記者。主に政治問題を取り扱っていた。
アメリカ大統領選挙の最中、ドナルド・トランプの性犯罪疑惑を暴こうとしていた。しかし、トランプが大統領に当選してしまったことで心は疲弊し、さらに自身の出産も重なるなど表舞台から身を退いていた。そんなとき、ジョディから一本の電話がかかってくる。
ジョディ・カンター
(演:ゾーイ・カザン / 吹替:小松由佳)
ニューヨークタイムズ紙の記者。主にジェンダー問題を取り扱っていた。
ワインシュタインから性的暴行を受けたという情報を得る。取材を進める中で多くの証言を掴むが、実名での告発は困難だった。そこで、助言を求めてミーガンに一本の電話をかける。
評価
レビューサイト
4.0 / 5.0 |
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7.3 / 10 |
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映画批評家 87 / 100・一般視聴者 91 / 100 |
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映画批評家 74 / 100・一般視聴者 5.2 / 10 |
個人評価
✩4.2 / 5.0
抑揚を抑えた、ドキュメンタリーのような映画です。
大きな盛り上がりも迫力もありませんが、真実を追う記者や被害者たちの強い思いが伝わってきます。
こんな方におすすめ
・#MeToo運動に関心がある方
・社会問題に関心がある方
・女性主人公作品が好きな方
こんな方におすすめしない(視聴注意)
・心が弱っている方
・ハラスメント系の作品に抵抗がある方
・性被害に遭われたことがある方
感想
直接的な暴力シーンが描かれていないにも関わらず、観終えたときには何時間もそんな場面をみせつけられていたかのような疲労感がありました。
実際に被害に遭われた方たち、アシュレイ・ジャッドが本人役で出演していたり、グウィネス・パウトロウが声で出演していたりと、演技では絶対に創り出すことのできない緊張感が張り詰めていたからだと思います。
本作は冷静に淡々と進んでいき、派手さは全くなく、彼女たちを強く正義感あふれるヒーローのように描こうともしていません。そこにあるのは、被害者たちの語るおぞましい事実とミーガンとジュティたちの強い信念だけです。この事件とは何ら関係のないように見える彼女たちの私生活にも踏み込むことで、徹底的にリアルを求め、これが現実に起きたこととして、声を上げることが何かを動かすきっかけになることを証明してくれているのだと思います。
視聴方法(2023.08.12現在)
配信
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San